自動最適化が加速される世の中とBluemixと照明制御について(Bluemix Advent Calendar 2015)

この投稿は Bluemix Advent Calendar 2015 の 21日目の記事です。

自己紹介

みなさん、はじめまして。日本ピー・アイの中畑と申します。

私の本業は照明です。LEDを使って省エネルギー化し電力コストを削減したり、赤や青、緑などの光を組み合わせて、そこに来る人達をリラックスさせたり、楽しませたりするようなをしています。

花菱 新橋店様
花菱 新橋店様 LED化

かわぐち心臓呼吸器病院
かわぐち心臓呼吸器病院 ICU室 光天井

また、趣味でプログラミングをやっており、コワーキングスペース茅場町 Co-Edoで開催される勉強会にたまに参加しています。IBM Bluemixもこちらで開催された勉強会で知りました。

もともと、本業である照明と趣味であるプログラミングは別のものであったのですが、最近はこの両者のつながりが大きくなってきており、そのことを伝えたくて、今回、 Bluemix Advent Calendar 2015に参加させていただきました。

本日の話 「自動最適化が加速される世の中とBluemixと照明制御について」

本日の内容は「自動最適化が加速される世の中とBluemixと照明制御について」です。

これから世の中はいろんなものが【自動的】にデータを取得し、その時その時で一番最適と思われる状況になるよう、【自動的】にコントロールされる世の中になっていくと考えています。

その時に重要になるのが、情報を判断し結果としてなにかを変化させるための【仕組み】になります。

今まではその仕組を作るために大きなコストが必要でしたが、IBM Bluemixのようなプラットフォームとその他の技術の組み合わせによって(下図参照)、今後はいろんなところで【自動最適化】がすすんでいき、私のやっている【照明】はその変化するもののひとつとして重要なものになっていくと思っております。

自動最適化

Bluemix Advent Calendar 2015 21日目の記事として、このことについて書きたいとおもいます。

最適化が加速される世の中

「最適化」ということばを聞いて、みなさんはどんなものを思い浮かべますか?

Wikiでぐぐってみると、こんな風になっています。

最適化(さいてきか、Optimization)とは、関数・プログラム・製造物などを最適な状態に近づけることをいう。

ここでは、「最適な状態」がどういうものなのかがはっきりしていないので、私としては「継続性」ということを目的として下記のよう定義しました。

「最適化」とは、組織や仕組みなどの継続性を高めるための手段のひとつである。現在や過去の情報をInputすると、Logicを基に、無駄がなく効率がよい状態にするにはどうしたらよいかのOutputをだして実現する方法。

これを図にしたのがこちら。プロセスとしては、INPUTで情報を収集、LOGICで判断をおこない、OUTPUTでなにをどのようにするかを決定します。

最適化

では、具体的にどんなふうなものなのか、例を上げます。

例1:照明の最適化

みなさん、オフィスでも家庭でも、照明のスイッチをこまめに消したりしています?

照明は点灯している時にエネルギーを消費しています。東日本大震災の後、いろんなところが暗くなりましたが、エネルギーが使われているとてもわかりやすいものが照明なので、節電の際に一番アクションをとりやすいのが照明ではないでしょうか。

また、照明が必要なところの認識として、

1.人のいない場所に照明はいらない

2.太陽の光があれば人工の照明は少なくてもいい

これは、多くの人が同意するところだとおもいます。

ただし、そうはいっても人のいない場所に照明がついていたり、日中太陽の光で充分な明るさがあるのにわざわざエネルギーを消費して照明が付けられているケースは多々あります。

で、ここで自動最適化の話。世の中には人がいることを感知する「人感センサー」や現在の明るさを数値として取得する「照度センサー」というものがあります。

自動最適化

なので、

INPUT

  • ある部屋の人感センサー
  • ある部屋の照度センサー

LOGIC

  • 人のいない場所に照明はいらない
  • 照度センサーの明るさが300lux以上の時は、照明の明るさを50%に調光する

OUTPUT

  • ある部屋の照明をOFFにする
  • ある部屋の照明を50%に調光する

これが自動的にできるようになれば、照明が必要でないところには照明を使わない、結果として今まで不必要に消費していたエネルギーを削減することができます。

こういったことは、既にある技術でも十分できるのですが、イニシャルコストと削減できるコストのバランスで、導入されているところは限られています。

例2:ビルの建設現場の建築資材の搬入の最適化

次の例は大規模なビルを建設するときの話です。

ビル

建物を建築するときに、構造的な設計とどの順番で組み立てるかのスケジュールは決まっております。

また、その2つの情報の組み合わせで、どの時点で、どの部品が、どこの場所に何個使われているかということは事前にわかっております。

この時、全ての部品の梱包のサイズと重量がわかれば、1台のトラックの積載量が一番多く、ルート的にガソリンの消費量が一番すくない方法も、原理的にはシミュレーションできます。

もちろん、大規模な建築現場では使用する建築資材も部材も気の遠くなるようなボリュームですが、建築業界はでBIMという手法が採用されつつあります。

BIMとは、すごく簡単にいうと「建築についてのあらゆるデータをクラウドで管理」することです。つまり、あらゆるデータがあるので事前にシミュレーションができ、現場で起こるであろう問題を予測することができます。

BIM

BIMとは? BIM Design

例3:医療費の最適化

最後の例が医療費の最適化。

高齢化社会で医療費が増大していくと今のシステムの継続性に問題がでるのは割けられません。しかし、病気の中でも生活習慣病については、当人に意識があれば防止することは可能です。

医療費の最適化

で、これを自動最適化する場合、どうするかというと、INPUTに生体ログツールを使いその人の運動量を取得するようにします。

生体ログツール

INPUT

  • 個人の運動量
  • 身長・体重などの個人のデータ

LOGIC

  • 生活習慣病になりやすい生活パターンかどうか?

OUTPUT

  • 生活習慣病になりやすい行動をしている人は保険料を上げる
  • 生活習慣病になりにくい行動をしている人は保険料を下げる

という風にすれば最適化することができるでしょう。

自動最適化が可能になる技術

従来、こうするべき、こうした方がよいということはあってもそれが実現できないのは、データの収集が難しかったり、データを取得したとしてもそれを反映させるのが難しかったり、さらにはそれを導入するためのコストが高かったりしたことでした。

でも、IBM Bluemixのようなプラットフォームに、いろんなセンサーからのデータや過去のデータを組み合わせ、私達の身の回りにある照明をはじめとした設備機器を制御することができるようなりつつあります。

自動最適化

特に照明については、ヨーロッパで普及しているメーカーを問わず制御できるオープンなDALIというプロトコルが日本にも導入されつつあり、この流れはもっと広がっていきそうです。

ちなみに、照明制御がどのように人の行動に影響を与えるのかについては、「照明制御とBluemixの可能性」という発表を題4回Bluemixユーザー会にて発表させていただいたので、こちらをご参照ください。

まとめ

いろんなものがつながり、膨大なデータから自動的に判断され、現実世界に反映され、使用されるエネルギー量がコントロールされたり、一人ひとりの行動に影響をあたえる世の中。

政府や企業、個人など、それぞれの立場によって最適化される基準は違ってきますが、今後、あらゆるものが制御され、誰かにとって最適化される機会が増えてくるのではないでしょうか?

この投稿は Bluemix Advent Calendar 2015 の 21日目の記事です。